2016年3月25日 世界一周681日目
昨日ゆっくり眠ったおかげで、ベネズエラからの長距離バス移動の疲れもだいぶ癒た。
街をぶらつき、夕食は丘の上にあるピザやに行った。トリップアドバイザーで地元で人気な店のようで、外まで人が溢れかえっていた。
今夜がHさんとの最後の夜だ。しかし、ここでまた注意力散漫だった。お釣りをちょろまかされてしまった。ピザと釣り銭を同時に渡されたので数える余裕がなくそのままポケットに入れたのがよくなかった。
気がついたのはすでに食べ始めた後だったので泣く泣く諦める。
やっぱり南米恐るべし。
腹は立つけど、地元の人で賑わっていてただけあってピザは美味しかった。
2016年3月26日 世界一周682日目
今日でHさんともお別れ。最後のランチはカリカリのベーコンとじゃがいも。
日本でこの分厚いベーコンを食べようと思ったらかなり高いだろうな。と言うか、この頃から日本のベーコンが添加物の味しかしないことに気がついて食べれなくなってきた。
この3週間はいろんなことが起こった。前半はロライマまでの道が封鎖され、2人とも気持ちに余裕がなくイライラしていた。
マルゲリータ島に移動してからは少しずつ本来の旅らしくなっていき、その後ロライマ山にも登る事ができた。そこからはボロいバスの乗り継ぎだったけど、何とかボコタに帰りこうして旅を振り返る事ができた。
Hさんは日本に帰るとまた看護師として職場復帰する。一度就職すると、今回のように1ヶ月も旅はできないだろう。そう考えるとHさんの記念すべき旅に、その目的であるロライマ山に彼女と一緒に行く事ができて私も嬉しい。そして無事に帰ることもできて肩の荷が降りた気分でもある。
Hさんが旅立ってからは、今後の予定を考えた。
ぼんやりとだが南米のハイライトはリオオリンピックと決めている。秋ごろまでに名所を制覇しつつ南下し、オリンピックを観戦してから北米に帰る予定だ。
コロンビアから南下するとなると、その下はエクアドルだ。この頃エクアドルでは日本人のハネムーンのカップルが殺された事件があり、あまりいい印象がない。
エクアドルの名所といえばガラパコスだが、移動費がかなりかかる。南米旅が始まったばかりのこのタイミングで出費がかさむと、予定通り旅が続けられなくなることも考えられる。それに、ウユニ塩湖のシーズンが終わってしまう4月中にボリビアに行きたい。そう考えると、今ガラパコスでお金と時間を使うのをやめて、とりあえず南に移動することが最善な気がした。
ボリビアに行くには、また長距離バスを使うか飛行機を使うかの2択だ。陸路で国境を超えるのがバックパッカーの醍醐味ではあるが、ベネズエラからコロンビアまでの移動でしばらくバスの大移動はしたくない。
それにベネズエラの時のように、予期せぬ事態でバスを放り出されでもしたらひとりでどうすればいいのか。スペイン語が喋れないアジア人がトラブルを回避する事ができるのか。南米初心者の私には不安しかない。
ここは、ウユニ塩湖までの日程が迫っていることもあるし飛行機で行くことにした。
ところが、コロンビアからボリビアのフライトは意外と高い。ボリビアに行く飛行機が元々少ないのだ。それにボリビアの首都ラパスは標高4000m近いので、いきなり飛行機で行くのは高山病になる可能性もあり危険だ。
とりあえずペルーまで飛行機で行き、そこからバスで少しずつ標高を上げていくことにした。
2016年3月27日 世界一周683日目
今日から完全ひとり旅になったミゾヨコ。慣れないスペイン語を使って旅をする事になる。
日本から持ってきたスペイン語の本を出す。Hさんといる時はなんだかんだで彼女に頼りっきりだったし、おしゃべりが楽しくて勉強する気にはならかった。
それでも、彼女と3週間旅するなかで、何となく南米やスペイン語にも免疫ができつつある。宿はポサダ、ドミトリーのベッドはカマ、〇〇ありますか?はティエネス〇〇、といった具合に必要になるスペイン語から少しずつ習得していく。
少しして飽きたので、ボコタのマラソン事情を調べた。どうやら日曜日は大きな道が歩行者天国になるらしく、そこで沢山の人がランニングしているとのこと。そして、日曜日は黄金ミュージアムが無料で解放されるそうなのでランニングがてら寄ってみることにした。
まずはコロンビアのスターバックスことJuan Valdezフアンバルデスへ。
スタバ同様いろんな種類のコーヒーが試せるし、お土産も豊富。
続きましては黄金ミュージアムへ向かう。大きな通りにはすでにいろんな催しが始められていた。
おもちゃのウサギのようなネズミ?だったか。桶に穴を開けてどこに入っていくか賭け事をしている。
実は大昔にイタリアで、この手の賭け事で痛い目にあった事がある。だから見るだけにしておく。
日曜日は入場料が無料という太っ腹。
エジプトとはまた違ったエキゾチックさを持つ黄金達。
こんなに沢山の純金を初めて見る。
あまりにもキラキラしていておもちゃに見えなくもない。イメージしやすいように後ろに人の影があるのが余計と怖い。
ここから歩行者天国になっている道をランニングしながら観光する。
とりあえず安全なかぎり直進してみる。コロンビアでもマラソンは流行っているようだ。
ロライマトレッキングで鍛えたはずなのに、ゆっくり走っても息が切れる。
それもそのはず。ボコタは標高2600m。酸素が薄すぎて4キロで早々に力尽きた。あとは歩いて散策しながら宿に帰ることにした。
露天の本屋。
今度は骨董品。
赤い布の上に古めかしいコインや置物たちが並ぶ。
雰囲気はアジアのの露天と似ているが、さすが太平洋を渡ってきただけあって置かれているものは全く違って新鮮だ。アジアではキリスト教のテイストは全くみなかった。
それぞれが、思い思いの商売をしていて面白い。
ドラゴンボール風の路上アート。
コロンビアではビルに描かれているアートのクオリティーが凄いが、路上でもやはりい凄い。
今度は路上チェス。コロナに悩まされる今なら日本でもこういう遊びが流行るかもしれない。
明日は移動日なので、早々に宿に帰りパッキングをする。
2016年3月28日 世界一周684日目
今日はコロンビアを出発する日だ。大荷物を持っての南米ひとり旅の始まり。朝からドキドキして早くに目が覚めた。
大事なものを奥にしまい、財布もチェーンにつけてウエストポーチにしまい込んだ。バスで空港までの行き方も把握している。いざ出発。
バスには順調に乗れた。混んでいたけど席に座ることもできて一安心。しかも、目の前には警備と思われる警官のような人までいる。
荷物は全て目の前にあり窓際に座ったので、街並みを携帯で撮ることにした。
横断歩道がカラフル。
ボコタはストリートアートが有名で、落書きとはとても言えないクオリティーの絵が至る所に描かれている。
このペンキ代だけでも結構しそう。
サイケデリックでかっこいい。
乗換のためにバスを降りた。ついでにタバコを吸おうと思ったら、腰に巻きつけていたパーカーのポケットのファスナーが空いていた。おかしい。確かにタバコとライターを入れてファスナーを閉めたのに。
よく考えると、バスで私の隣に乗った若い女の子がゴソゴソしていた。小綺麗な学生風であったため、私は全く警戒しなかった。私は写真を撮るのに夢中になっていたし、何より、ポケットに入れたタバコまでが盗まれる対象になっているとは思いもしなかった。
タバコでよかった。こんなにあっさりと自分がスリの被害にあうなんて、思いもしなかった。少ない出費でよかった。いや、これが携帯や財布だったらと思うと、むしろ安い。
こうして南米ひとり旅の初日からスリに遭遇したミゾヨコでした。