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【インド】バイクひとり旅開始!デリーからジャイプルへ

この日記は2014年に書かれたものですが修正して2019年に更新しています。

2014年の為替は1インドルピー=1.6円です。

いざ出発

2014年9月16日  世界一周368日目

朝5時に目覚ましをかけて起床。

今日はいよいよバイク旅デビューの日。

急激に発展するインドでは、法の整備が整う前に車を買うことのできる人達が増えた。その為免許を持たずして車を運転している人も多く、交通ルールはあってないようなもの。

そんな朝のデリーの交通事情は、東京の満員電車のそれよりもカオス。バイクで事故した時のダメージと救急対応の貧しさを加味すると、夜が明ける前にデリーを脱出するのが得策だった。

荷物を運び出す音を聞きつけて、マークが見送りに出てきてくれた。

夜も明けぬうちから、宿の前で荷物をバイクにくくり付ける。

何度もGoogleマップでハイウェイの入り口までの道をシュミレーションする。ハヌマンサークルを南西に下れば、あとは迷わずラジャスタン州に向かうハイウェイに乗れるはず。

ラダックで乗ったバイクとは違い、今度はスイッチひとつでエンジンが軽快な音を立てて始動した。

「マークありがとう!いい旅を!」

マークに見送られながら、静まりかえったカロルバックの通りを南下する。

昼間は騒音で気がつかなったが、乾いたマフラーの音が心地よくデリーの街に響く。

予定通りハヌマンサークルが現れ、ナビの通りに進んでいくともう半分バイパスのような道になっていた。

日中は大渋滞のデリーのバイパスも、流石にこうも朝早いと車が少なくスムーズ。

まだ薄暗いデリーのハイウェイ。生暖かい風を受けバイクを走らせると、徐々に漠然とした不安が小さくなるのがわかった。バイクに乗っているのに、まるで空を飛んでいるかのような開放感。無性に尾崎が歌いたくなった。

盗んだバイクでも、15才でも、今は真夜中でもなかったけど、全く分かり合えないインド人に依存することなくこの大陸を自分の力で移動していることがすごく嬉しい。

排気ガスの匂い、車のクラクション、バスや電車から眺める景色よりも何倍も鮮明に脳裏に焼き付けられていく感覚。

デリー郊外へ

周りが明るくなり始めて徐々に景色が目に入ってくるようになった。まだグルガオンの辺りで、沢山の高層ビルが立ち並ぶ。

すると、前方に私のような大荷物のバイクを発見した。

お!旅人?同じ方向なら話しかけてみたいなー。

と思って近ずいていくと、旅人なんかではなく、ただの牛乳配達のおじさんだった。。。。

さくさく追い抜き、ガソリンスタンドに到着。

後ろに刺さった空気入れが貧乏感を出しているけど、かっこええわー。

我ながら、このバイクを買ったことを褒めてあげたい。

短い間だけど、大切にしよう。

そしてまた南下を続けていくと、徐々に車も増え出した。すでに郊外に出ていたため渋滞にこそ巻き込まれないが、それでも都市から都市へと流れる大型トラックや乗用車は増え続けた。

ストーカー

1時間以上は走っただろうか。なんだか気になる車が視界に入る。

白のジープに乗った男達がずっと付いてきている気がする。時には横を、時には後ろを、角度を変えて並走している気がする。

気にして見いていると、絶対奴らから見つめられてる。

気持ち悪いんですけど。

あ、写真撮りやがった!

多分、外国人がバイクに乗っているのが珍しいからだと思うけど、ずっと付いて来られるのは気分のいいものではない。

怖さもあるけど、なんだか段々とムカついてきたミゾヨコ。

それに、万が一、辺鄙なところで絡まれるという最悪の状況を考えると、先にどうにかしといた方がいいという考えに至った。

ちょうど良さそうな集落があったので立ち寄る事にした。すると、やはり車も付いてきた。

チャイ屋にバイクを止め、休憩する。車も少し離れて停車する。

小さな村で

すると今度は村人たちが集まってきた。

あっという間に20人ほどの人だかりができ、アジア人を取り囲む。

「おい、お前が話しかけろ。」

「いや、お前が話せ。」

みたいなやりとりの後、その中にいた一番年上のおじさんが話しかけてきた。

当然英語は喋れないのだけれど、身振りで伝わったてきた質問は・・・・

「君は男か?女か?」

・・・・・。

確かにこの時のミゾヨコは、日焼け止めしか塗らないのっぺら顔。その上、着ている服といえば登山用の男だか女だかわからない服装だった。

しかし・・・・

そこ?

そこ聞くのか?まずは性別の確認からなのか?

男社会のインドにおいて、マニュアルのバイクに乗っているのは旅行者でも男性が大半なのだろう。というか、今のところ噂には気けど、実際にロイヤルエンフィールドを乗って旅している女性旅行者にまだ会ったことはない。そして残念ながら、ジャケットの上からでも主張するような巨乳でもないから仕方ないか・・・・

その次

ネパール人か?

はい、ジャパニね。

何歳?

結婚は?

カーストは?

(インドでは職業=カーストで決められているためこのように聞かれる)

以下省略・・・・・。

チャイをすすって、タバコを吸っている間に大分時間は立っていた。ジープはまるで護衛かのように、まだじっと私を待っている。

作戦Bに変更

チャイ屋のおじさんに話しかけ、ジープを指差しながら

「こっちみてるけど、あなたの友達?」と聞いてみた。

すると、チャイ屋は店からジープを覗き込み、焦ったジープの男たちはあっけなく退散していった。

しばらくそれからも時間を潰し、再出発。

ひたすら進む

平地をひたすら南下していくと、少しずつ岩山が見え始めラジャスタンとの州境に差し掛かった。

それにしても州と州とを結ぶ大きな道なのに、突然かなり深い穴ぼこトラップが出現してくるのは本当に焦る。

それと、バイクの人権を無視した幅寄せ乗用車。

ケチって安いヘルメットを買ったことを少し後悔した。

そして、突然土砂降りの雨

カメラをちゃんとパッキングしてしまっておいてよかった。

チャイ屋でしばし雨宿り。

田舎は素朴な人が多く、外国人だからと言って多めに料金をぼったくろうとは考えない。チャイも5ルピーでたっぷりついでくれて、ほっこりする。

ジャイプルへ

ジャイプル郊外で一旦バイクを降りて、また地図の確認。

デリーほどでないにしろ、ジャイプルはラジャスタン州の州都なだけに混雑が予想される。それに、ここに着て初めてバイクで渋滞した道を走ることになる。

ドキドキしながら首都高のような立体的な道を抜け、渋滞の中をトニーの宿へ。

そして無事到着。

ハニーちゃんが迎え入れてくれました。

mizoyoko