砂漠で行われたマラソン大会から一夜明け、大会参加者一行はまた半日かけて州都のアフマダバードまでバスで帰ります。
ミゾヨコの予定は、カトマンズで仲良くなった日本人カップルが滞在してるラジャスタンのとある街へ行く予定。
ここドラビラからはアフマダバードまで戻らなくても
ローカルバスを乗りついで北に上がれば2日あればたどり着ける場所。
マニアックな路線すぎて、ガイドブックには全くインフォメーションはなかったんですが地元の人や運転手など3人から同じこと言われたのでそれを信じて行くことにしました。
そして経由する町の名前を書いてもらって、無事たどり着けるように用意
そしてバスが出る街で降ろしてもらう話でバスに乗り込みました。
バスに乗ってからも、インド人から色々とオススメの観光地を教えてもらう。
『ミゾヨコあそこに行くんならここも寄った方がいいよ』
『ここも行った方がいい』
お勧めされると是非とも行きたい。
時間がないのに、行きたい場所は増えるばかり。
そして何回目かの休憩中、ふっと日本人と合流してから向かうはずのオームカレシュワールという町の話を聞いてみました。
すると、私が(勝手に)想像してたよりずっと遠い!
やっと友達と合流できたとしても、またさらに移動が続いてゆっくりできないな…
ラジャスタン州も時間をかけてみて回りたいところ。そこまで2日かけて移動しても、また移動移動ばかりになるのなら他で時間を使ってオームカレシュワールで集合の方がいいかも。
そして、諦めていた一つのアイデアが浮かぶのでした。
そ、れ、は…
NAUTICA GOA BEACH RUN 2014
そう、サムイ島に続く3大レイブで有名な、あのゴアでマラソン大会があるんですよ。
コースは砂浜だし、きついに違いないんだけど、昨日のマラソン大会の楽しすぎて鼻血が出そうになったあの感覚をすぐさま味わいたいんですw
そして周りの人にルート相談
ゴアの後でもそのオームなんたらに行けるし、シヴァ神様のお祭りにも十分間に合うとのこと。
じゃ、ラジャスタンはその後でゆっくり行くとしてゴアに行くしかないでしよ!!!!!
砂漠で全く3Gにならない携帯で無理やりパソコンを立ち上げデザリング。
すぐさま申し込み完了!!
やると決めたら仕事が早いミゾヨコ。
そしてこういうフットワークの軽さこそが、ひとり旅してて楽なところ。
それにしても、インドはマラソンがまだまだ浸透しないスポーツなのか、日本と違って締め切りが長いし安い(前夜祭のご飯を含めても2000円しない。)からありがたい。
『運転手さん、ごめーん、やっぱりアムダバードまで連れてってねん』
てことで夜行列車に乗ることにしてアフマダバードに向かうのでした。
そして、相席だった70歳のじいちゃんランナーの家にお呼ばれし、スイスのマラソンジャーナリストの方とテントが一緒だったイギリス人のサマンサとしばしほっこり。
シャワーまでお借りしてサッパリさせてもらいました。
そしてリキシャで駅に着くとそこには人ひとヒト、ひとーーー!
そうか今日は日曜日だった。そして、外国人のチケットオフィスは終了してました・・・・。
おいおい、行けないじゃん。
ってことで一か八か長距離バス乗り場に行っては見たものの、どれもスリーパーは1500円以上。
列車の寝台なら絶対500円くらいなんです。
そして諦めてもう一度駅にもどり、ここに来た時に立ち寄ったネットカフェ兼トラベルエージェンシーへ
そしたらバスの座席ならなんとか600円くらいで行けることに。
『もうすぐ店閉めるからバス乗り場まで送って行ってあげるよ、帰り道だから』
なんていい人でしょう。
お言葉に甘えて、連れて行ってもらうことに。
大人しくお店の前で待っていると、オーナーが空を指差し
『もう少ししたらすごいものが見れるよ』と
なになに? 気になるなー
そして待つこと30分。
すすすすすごい数の鳥!!
群れをなすその姿は、一丸となってバッドマンにでもなりそうな勢い!
集団となって黒い塊になったり散らばったりしながらこの辺りを飛びまくってました。
そして、バイクに無理やり荷物を詰め込みバス乗り場へレッツゴー
途中で大繁盛のジュース屋さんでローズミルクセーキをご馳走になりました。濃厚で美味しい^_^
そして彼とお別れし、バスを待ちながらウロウロしていると、何やらお祭り?パレードがありました
そしてバスに乗りムンバイを目指すのでした。
バスでアーメダバードからムンバイに着いたミゾヨコは、とりあえずゴアまでのチケットを購入しムンバイ観光に向かいました。
と、行ってもさほど大都会ムンバイにはさほど興味があるわけでもなく・・・・
しかも、夜行バスだったからあまり寝れていなくてぐったり。
マラソンで仲良くなったインド人にアドバイスをもらって、ドービーガートとインディアンゲートにとりあえず行くことにしました。
ドービーとはヒンディー語で洗濯屋のこと。このドービー・ガートでは約5,000人の男たちが洗濯をしているそうです。
橋の上から洗濯物を多く干している様子が伺えます。
映画「スラムドッグミリオネア」の舞台でもあったこのスラムですが急速に発展していくムンバイの中にあります。
周りには高級車がちらほら走る中、ここは先祖から受け継いだカーストに沿って、代々洗濯屋をしています。
生まれながらにしてそのカーストによって生き方を決められてしまうヒンズー教。
仏教国の日本では少し考えられないことですが、日本にも江戸時代まで「士農工商」があったことからもヒンズー教から仏教が生まれた事は真実のようです。
日本ではもう昔のことですが、ここではいまだに一部ではずっと引き継がれています。
アンタッチャブルと言われるカーストにも属せない人たちがこうした洗濯や掃除、汚物処理などにつくそうです。
たとえ他の職業につきたくても、十分な教育を受けてない彼らがほかの職業を得るのは至難の業。
政府はそうした人たちにを守る活動をしているそうですが、古くから伝わる制度を変えるのは難しいみたい。
例えば、学校。
30歳前後の田舎出身のインド人に聞いた話ですけど、その頃の小学校にはアンタッチャブルの生徒と、そうでない生徒用の部屋が用意されていたそうです。
もし、アンタッチャブルの子どもにその他の生徒が触れてしまった場合強制的に下校させられ、両親に清めてもらわなければいけないそう・・・・・・・。
日本でいう、「えんがちょ」「ぎっちょばりや」(岡山だけ?)と変わんないよ・・・・・。
私とそんなに変わらない世代でさえ、公的にもそんなことがあったってことがショックでした。
でもそんなことでもしないと上のカーストの子どもたちの親が、子どもを学校に連れて行かないんだろうと予想します。
それでも今は、他の職業にもつけるように政府が働きかけています。
カーストによって学校の合格点のボーダーを下げたりして、勉強しやすい環境を下のカーストの人たちにも作っているそうです。
ある時は、また別のインド人からこんな話を聞きました。
今はイギリス統治によって政府ができ、警察ができて秩序が守ろうとしている。
ヒンズー教も、始めはカーストによってそのシステムを作ろうとしていたんだと思う。
カーストによって、この家系は警察官、この家系は医者、この家系は商売、そして、汚物作業・・・・
先祖代々同じ仕事を極めればその仕事の精度が上がる・・・・・・。
そして生まれたカーストによって誰に従わなければいけないかが明瞭。
例えば政府や警察、学校の先生がやっていたような仕事は昔は高いカーストの人がやっていたから、ヒンドゥー教を深く信仰している彼らは絶対服従していて、秩序が守られていたそうです。
でも今は他の宗教との絡みもあり、昔ほどリスペクトされていないのが現状。
だから、よっぽど昔のほうが秩序が保たれていたと・・・・・・・・。
ちょっとうまく書けないけど、要は宗教によって絶対的な身分格差をつけることで秩序を保っていたということ。
ほ〜。なるほど、そんな考え方もあるんだ・・・・・・。
でもでも、やっぱり自分が生まれながらにして職業が決まってたらやだな〜とミゾヨコは思います。
まあ、そんなこと言いながらも、ミゾヨコの家族親戚のほとんどの女性は看護師ですけど・・・・。
カーストによって、自分のやりたいことを選択する機会自体が与えられていないんだと思うとやっぱり悲しい。
そう考えると、日本は不平等なことも沢山あるけどまだ恵まれている国だと思いました。
次はインディアンゲートへGO
最寄りの駅まで列車で移動し、目的地に向かって歩きます。この列車、たった5ルピーでした。
すると、大きなグラウンドの中あちこちでクリケットしてます。さすが国民的スポーツ。
それを観戦する青年
そして近づいてきました。
ムンバイの有名観光地だけあって、人も多い。
さて、観光も済んだし
時間も押してきたのでタクシーでバス乗り場まで帰ります。
そして、また深夜バス
さらば〜ムンバイ!!!
今夜のバスは寝台ではなく、ケチって座席にしました。
隣の席に子どもとそのお母さん
子どもは無邪気でかわいい♡
「はい、あめちゃんどーぞ」(おばはんミゾ)
子ども大喜び。
お母さんにも「はいどーぞ」
お母さん、無言で飴食べます
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
べ、別にいいんだよ。
べ、別にありがとうって言ってほしいわけでも微笑んでほしいわけでもないし・・・・・・・・・・。
でもね、貴方が「ありがとう」って言えないとこの子も「ありがとう」って言う意味、分かんないんだよ?
なんてこころ狭いミゾヨコは思ってしまうんですけど。
そして、
お母さん、おかわりしすぎー!!!w
すでに十個ぐらいお母さんにあげたんですけど、まだいるんかーい!
と、文句を言いつつ次の目的地、ゴアを目指すのでした。