インド滞在歴が2年以上のミゾヨコによる独断と偏見によるどーでもいい話です。
お金持ちからそうでない人までいろんな人と関わってみた感想です。
インド人も某アジアの大国の人たちと同じで、列に並ばないで横入りする人が多いです。日本の感覚で前の人との距離をとっていると、インド人は私が並んでるって意識がありません。だから悪気もなくその隙間に入って来るのです。
これは単にマナーが悪いという問題ではなく、パーソナルスペースの違いがあるのではないかと思います。
インドで列に並ぶ時は、前が誰であろうとびっちりひっつきます。それは小学校で習った小さい前習えよりも、さらに小さい前習え。ていうか、むしろ前の人とちょっと体が接触しているくらいの状態が標準です。
日本だと完全にセクハラで訴えられるこの距離こそが、インド人のパーソナルスペースなのです。
そしてこれが標準なもんだから、バスや列車で隣になった人と話してる時やたらと顔が近い。こちらが仰け反って距離を保とうとすると、さらに前のめりで話かけてくるインド人。相手の息吸っちゃいそうで気持ち悪いので、そういう時はあからさまに距離を取り直すことにしています。
また、地下鉄でも列車でも席に少しでも隙間があればお尻ねじこんできます。しかも、ちゃんと一人づつのお尻に沿ってラウンドしている席でもお構いなしです。両サイドにびっちり他人の脚がひっついていても平気な様子。乗り心地?気にならないんでしょう。日本のおばちゃんを軽く越えてます。
コロナ渦でソーシャルディスタンスを取るようになった今、彼らのパーソナルスペースにも変化があることを期待します。
ひとり旅は孤独を感じやすいので、地元の人からの誘いは嬉しい。しかしうまく付き合わないと、断れずどこまでも踏み込んできます。
滞在が長くなると、近所の人にご飯食べに来ないかと誘われることもしばしば。
訪れた国のローカルフードは好きだし、作ってくれるのは大変ありがたいんたけど、現地の人と胃袋の事情が違うんですよ。
「この間のあなたの料理で私お腹ピーピーなんです。」
なんて言えるわけもなく、やんわりお腹の調子が悪いって言っても「少しだけでも食べろ」と執拗に食べ物を勧められ続けて断れない。仕方がないからうっぷうっぷ言いながらなんとか食べるカレー味は、罰ゲームでしかない。
このせいで一時はスパイスの入った料理は身体が受けつけなくなってしまい、1ヶ月ほどキットカットとポテトチップス(うすしお味)とフルーツが私の栄養源になっていました。
しかしそのおかげで私は痩せる事ができた。その後に参加したマラソン大会で走るのが楽になったし、友達が食中毒になった時も私はピンピンしていた。これぞ怪我の巧妙。私は少々ではへこたれない鉄の胃袋を手にする事ができたのだ。
また、食事以外でも手厚いお持てなしを受けることは多々ある。
偶然同じバスに乗り込む乗客が私のためにいい席を取ってくれ、その次は列車の手配までしてくれる。休憩中にはスナックをくれたり、今後の旅程アドバイスが始まり、そして最終的には家に招かれます。
ある人は娘に外国人を会わせたいと言い出し、彼の家に泊まりに来るようにしつこく誘われました。奥さんと子どもが二人いる健全なそうな家族でしたが、なんせこちらはひとり旅。知らない場所の知らない人の家にひとりで泊まるなど、想定されるリスクが沢山ありすぎて行く気にはなれない。しかしいい人であればあるほど無下に断れないのです。
どうにも困った私はこんな質問をしてみました。
「じゃあ、貴方の娘がひとりで旅をしてたとして、バスで出会った男の人の家に泊まりに行ってもいいんですか?」
聞いてみました。
男は血相を変えて
「のーーー!」
・・・・はいはい、そうゆうことですよ!危なすぎるでしょ(笑)
彼はそれ以降も時々誘ってきましたが彼の家に遊びに行くことはありませんでした。
そんな彼ですが、インド滞在中はミゾヨコのことを家族のように心配して度々連絡してくれました。
女一人旅だから心配してくれる気持ちは『超』がつくほどありがたい。
でもね、インドはまだ通信状況が日本ほど良くないのです。数日連絡が途絶えるとFacebookのニュースフィールドにまでメッセージをしてくれて
「ミゾヨコ いまどこー?I miss you!」って言ってくれるではないですか。
本人には全く悪気はなく、ただ心配だったみたい。
でも、あいみすゆーはないでしょ…….?これってカップルが使う単語で、そうではない男女間で使ったらダメなやつ。
私女一人旅なのよ。そんな言葉を男の人に投稿されたらさ
「なんか、この二人あるな!むふふ♥」
みたいな妄想が湧いて、家族や友達に変なふうに思われちゃうじゃん!
誤解、誤解です!完全なる誤解です。英語文化になれないもの同士の安い英語の挨拶は、時にさらなる誤解生んでしまうのです。
火がない所に煙がたってるんですよー!!
なんていちいち否定するのもめんどくさいし、最終的にはさりげなく投稿削除という手段に踏み切りました。悪気がないだけに申し訳ないんだけど、婚活に敗れた女が海外に出てで遊びまくってる思われるのも嫌なので、キープディスタンスは必要ですね。
女の子でも男の子でも、恋愛に純粋な人が多い。二十代後半の女の子の恋愛話聞いてても、何だか高校生と話してるみたい。
「彼を失ったら私生きていけない!」
「君は僕の酸素。君がいないと僕は息すらできない」
なんと言うか、恋してる自分に恋してるるな~。って感じ。
あと、欧米人のように自由にデートしたりする事への強い憧れも強いと思う。
そして両親への尊敬も日本のそれより絶大で、両親の勧める人との結婚なら幸せになれると信じきっている。インドのお見合い結婚が8割以上で、全体の離婚率が2%とかなり低いのだから両親の人を見る目は精度が高いのだろう。いや、そもそも離婚という選択肢がないのかもしれない。しかし、ひとりの人を一途に愛し続ける事ができるのはやはり純粋な人が多いからだと思う。
こんな国でアラフォー未婚のミゾヨコが「若者よ!男も(女も)一人じゃないんだよ。」って言っても白い目で見られるだけだろうな。
特にタージマハルのあるアグラに生息する宿のコミッション目当てのインド人のしつこさは、ガンジーもびっくりだと思います。
もうね、話すだけ無駄。
断っても平気で嘘ついて連れていこうとするし、こっちが口を開いたことを皮切りにずーっとついてくる。
あの人たちには「ノー!」も「イエス」に聞こえるのだろうか。
もう予約している宿があると言うと、そのホテルの運転手だから連れて行ってやると言います。300%くらいの確率で嘘なので
「じゃあ、なんて名前で予約してあるか言ってみて?」って聞くと
「ボスからアジア人が来るって聞いてるからノープロブレム」と言う嘘に嘘を重ねるフリースタイルで攻撃を続けてきます。
宿を決めずに目的地に来てしまった時はもっと大変で、この嘘つきゾンビ達を微妙な距離感であしらいながら宿まで行く手段を捜さなければいけない。
(この人怪しそう。)
(ぼったくられそうだからこの人はやめといたほうがよさそうだな。)
経験と勘を頼りにリサーチを始める。宿までの移動距離の目安、宿の値段、行き先までの距離を調べて自分が払える金額の目安を考えます。
しかしゾンンビはこちらに考える隙を与えまいと横からずーっと話しかけてきます。
話しかけなくても、話しかけるチャンス狙ってます。ゾンビの攻撃に腹立てて
「あっちいけ!!」
って言いたい所だけど(時々口から勝手に出てることもある)、もしかしたら、移動方法が見つからず結局その人に頼らざるえない可能性もある。その時のことを考えて、出来るだけ攻撃的に拒否せずに音楽聞くふりしながら無視します。そして都合が良いときだけイヤホン外して話しかけるというちょっと姑息な技ですが、真面目にあの人たちに付き合っていたら間違いなくお金が早く尽きてしまいます。
そして彼らも彼らで、全く目も合ってない、返事もしてない、全然違う方向を歩いてるにも関わらず、相手に向かって
「イエース?リキシャー?どこ行くのー?オーケオーケ。乗りな~!」って、
エアギターならぬエア客引きしている。
もちろん、そんな演技に引き寄せられる客なんているはずもなく、ドライバーはぽつーん。。。。
なんなんでしょう、あれ。むなしくならんのかな。
これはミゾヨコがインド人と関わる上で一番頭を悩ませるポイントだった。
マラソンで出会ったインド人は、参加費の5000ルピー(8400円位)が払える人だからそれなりの職業の人ばかり。
ちなみに、IT関係のエンジニアや弁護士だったりします。
だからミゾヨコが一番安いカテゴリーやエアコンなしの列車に乗ったらちょっと引きぎみ。お勧めしてくれる宿も5000円以上のいいホテル…..。
オートリキシャを頼んだら高級タクシーがきて、値段交渉もしないからいつもより高いし、普通に貧乏パッカーなら十日間くらいの予算を一瞬で使ってしまうからつらい。
そして、その逆もある。
参加費無料のマラソン大会で友達になった女の子は、服装がセーターとデニムだったので応援する側だと思っていたけど、実は立派な走者だった。
そもそも女子のランニング人口が少ないからか、ランニング用の服が手に入りにくいのだろう。ジムで汗を流すマダムでさえもパンジャビドレスが普通だし。
何を始めるにもまずは格好から入るミゾヨコからするとびっくりする体験だった。
米で育った日本人からしたら、細長いインドやタイのお米は『米』とは認めがたいところですが、実は美味しいインド米もあるんです!
その名もIndia gate。インドの高級米です。
インドのご飯に嫌気がさしたミゾヨコは宿のオーナーに懇願してキッチン借りて作ってみました。
インド米で作る炊き込みご飯と、マッシュルームのスープ。少しづつ日本から持ってきた調味料が役に立つ。見た目は微妙ですが、硬めに炊いたご飯にも味がしっかり入ってて美味しかった。
私は日本で炊くように調理しましたがよくよく聞いてみると、インドと日本では全く米の調理方法が違うことがわかった。
インドでは洗った米を多めの水で茹で、適当な硬さになったら水を捨てる。水と火の加減が命の日本ではありえない炊き方だ。どうやらインドではもちもちでふわっとしたご飯ではなく、サラサラで米同士がひっつかないご飯がスタンダードなのだ。
し、か、も、古米の方が価値が高い!
このパッケージの説明によると、一年間寝かしたお米らしい。このお米で1キロ150ルピー(270円)と結構な値段です。
もっと古いお米だと更に高いそう。
このパッケージ開けた時、古米の匂いがふわっと広がりました。ただ、日本の古米よりもっと甘く、なんとも言えないいい匂い。
そして古米のほうが価値があるなんて日本とは真逆の食文化ですが、びっくりするのはお米だけではなかった。
人によっては、野菜をぐつぐつ煮てできたエキスたっぷりのスープを一回全部捨ててから残った野菜をスパイスで味付けします。
ありえなーい!そのスープに野菜の美味しい出汁が出てるんだよ~!
それを宿の調理場で見てしまってから、インド料理に足りない絶対的なものが何なのかがわかってしまったミゾヨコでした。
多分平均的な女子と変わらないはずだけど、旅中は必要なものしか持ってなかったミゾヨコにとって、ランニングウェアの替えがあったり、冬用コートが何種類もあったりすることがとても違和感だった。これでも出国前に大量に処分したはずなのに、バックパックひとつの生活から戻ると所有物の多さに圧倒される。
旅をしていると、貧しい人々が極寒の地で十分な衣類がなかったり、日本から送られてきたお古の体操服を着ている人達に会うことがあった。私が捨てた衣類もここで使ってもらえたらどんなによかったかと思うと、なんでもかんでも断捨離するのがいいとは思えなくなった。
日本ってなんで公共Wifiがメジャーじゃないの?
日本の電話番号を持ってない短期滞在者にとって公共のwifiはライフラインのそもの。しかし街で拾える無料wifiはだいたい携帯電話の番号を登録しないと使えない。ヨーロッパのように野良wifi(無料の公共wifiなど)でサクサク調べれなくて不便極まりない。
「こんにちは」、「ありがとうございます」が笑顔で言ってもらえるって素敵です。
インドだと「ハロー」が言えるお店はぼったくりばっかりだし、外国人にハローと言わないお店は、外国人を不浄のカーストとして差別していて商品もおつりをほり投げられるって事もある。
ていうか、そもそも店側がおつりの用意をしていないことが多いので、大きなお金しか持っていないときは両替が大変なことが多い。
インドの田舎では免許書なんてあってないようなもの。ドライビングスクールなんて行ってる人はほとんどいないと思います。そもそも文字認識率が低すぎて、筆記試験が成立しない。
むやみにハイビームにしない、無謀な割り込みもない、クラクションも鳴らされない。もちろん飲酒運転やスピード違反も少ない平和な国民性。なんなら私がインド式の無謀運転してても周りが気付いてくれるだろう日本人の運転技術は、世界でも確実にトップレベルです。
インド旅から少し時間をおいてこの記事を書いた。その当時は「インドなんか2度と行くかボケ」と思っていたことも、時間が経つと他人事のようになり、また行きたくなるのがインドである。正確にはアドベンチャーとしてもインドは今後も楽しみたいが、生活の基盤を移すほどインドが好きかと言われると「YES」とは言えない。でも行ってみたいところはまだまだ多く、結局インドが好きって言わざる得ない気もする。
最後まで読んでくれてありがとうございます。