ボリビアのラパスでマラソン出場したらこうなる【標高3600m】
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ラパス に到着

2016年4月21日  世界一周708日目

恐竜の足跡を見て大満足のミゾヨコは、ボリビア最大の都市ラパスへ移動した。旅人からお勧めされた宿オーストリアへチェックイン。

ドミトリー45ボリなのに、シングルも45ボリ。なんだそれ。

それならシングルでと思ったが、シングルの部屋はWiFiのルーターが遠いのかインターネットに繋げない。入りやすそうなこっちの部屋はいくら?

ここはダブルだから80ボリ。でもこっちの部屋ならいいよ。

通されたツインの部屋はネットも使えて一泊45ボリ。この宿の料金システムがおかしすぎてよくわからないがこの部屋にした。

ラパスの宿オーストリア

ラパスの魅力

ここラパスでは、色々とアトラクションが多くて悩む。

ラパスは人口約80万人が住むボリビアの首都。すり鉢の底にある中心街は標高3600m。それに対して最も高い位置にある貧困層が住むエリアは4200m。

高台にあって見晴らしが良くても、酸素が薄く生活がしにくいため富裕層は標高が低いエリアに住む。ラパスは全体に治安が悪く、旅行者を狙ったタクシー強盗、ケチャップ強盗、スリ、置き引きと、なんでもあり。そんな危険なところではあるが、見所も多い。

まず、観光。先住民が8割を占める街には彼らの文化がまだ沢山残っている。

欧米文化に侵食されてしまった街はどれも同じに見えるけど、ここは他の国にはない魅力がありそうだ。

マーケットには今まで見たことがないようなものが沢山売られているとのこと。旅ブログでも彼らのかわいい小物をお土産にした記事などが多く、買い物が楽しそう。それに、呪術のためのグッズがなんでも揃う魔女通りなんてものもあるのだとか。

その他にも先住民のおばちゃんが戦うプロレス、通称オバプロやドロボウ市なんて物騒な市場もあるらしい。

アクティビティーで有名なのは、デスロードと呼ばれる危険な山道を自転車で一気に駆け下りるツアーや、標高6000mを超えるワイナポトシという山にアタックするツアーがある。他にも、ボリビアを流れるアマゾン川のツアーがある。

それにもうひとつ私が挑戦したいものが、マラソン大会に参加すること。

それらの情報をずっとネットで漁っていた。

アマゾン川はこのあとペルーやブラジルでも同じようなツアーがあるので、無理にここで行く必要はない。

デスロードは自転車から転倒して負傷したという話がよく聞かれるが、興味がある。これまでいろんな国で山に登ってきたが、ワイナポトシは標高が6000mを超える。自己最高記録を破るためにぜひ挑戦したい。しかしこれもツアーで参加となるので、一緒に行ったメンバーが体調不良となった場合は、自分が元気でも下山しなければならない。

標高が上がると下がるもの

やりたいことを全てやっていたらビザの期限が切れることがわかった。あれこれ考えると疲れたので、気分転換を兼ねて食料品を買い自炊した。

ラパスで自炊

この宿には立派なキッチンがあり、調味量もある程度備わっていた。

ミゾヨコ特製トマトソース。しかし、悲しいことに標高が高すぎてパスタが美味しく茹で上がらない。標高が3600mの場合、お湯の沸点が90度を下回るらしい。残念。

けんちゃんで日本食

2016年4月22日  世界一周709日目

今日は昼前までゆっくりしてから行動する。実は週末にここで開催されるマラソン大会に申し込みたくて色々調べていたのだが、スペイン語を翻訳しながら調べることに苦戦していた。直接会って申し込もうと思い、大会オフィスに行ってみたが人がいる気配がしない。

宿に帰ろうとしていたら、偶然帰り道に日本人会館なるものを発見した。中に入ると、日系人の歴史について書かれていた。

日系人の人口

なんと、ブラジルには150万人の日系人がいるそうだ。ここでは昔日本人がどのようにして移民してきたのか、その歴史がわかる。

さあ行こう。一家をあげて南米へ。

異国の地で真面目に荒野を耕し、頑張ってきた日本人。今でも沢山の日系人が貢献している功績を知るととても誇らしくなる。

そして、この建物の中にはけんちゃんという日本食屋があったので行ってみた。

マスのちらし寿司定食。

ラパスのけんちゃん、マスのちらし寿司定食。

日本円で約1000円。今日の宿代45ボリをはるかに上回る69ボリというと、すごく豪華な食事なことがわかっていただけるだろうか。

その後は見晴らしの良い公園を散歩する。

ラパスの街標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

遠くの山の上にあるのがエル・アルトという地区で先ほど説明したエリアで、国際空港もある。

大会前日

2016年4月23日  世界一周710日目

マラソン参加申し込みの問い合わせをしたが、主催側からの返信はなし。Facebookで大会のページが作られていたので見ていると、私と同じくどのように申し込めばいいのかわからないという投稿が散見された。

なんとか連絡先を入手して申し込みに行くと、白人系のオーガナイザーがかなりの塩対応で迎えてくれた。とりあえず集合位置をGoogleマップでポイントしてもらったのだが、なんだかわかりにくい。

おまけに、スペイン語のホームページを翻訳してよく読んできてと念押しされてしまった。いや、もうかなり熟読してるし、それでもわからない人が沢山いることを知らないのかこのおっさんは。

腑に落ちない対応だけど、無事に申し込みもできたし、記念品ももらえたのでよしとする。

大会当日

2016年4月24日  世界一周711日目

宿を9時に出発し、ミクロを乗り継いでスタート場所に到着。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

どこからともなく参加者が集まってきた。ここの住民はここで生まれ育った人が多いだろうから、この標高でもかなり走れるんだろうな。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

快晴の中、レーススタート!

アドレナリンマックスでなだらかな登り坂をしばらく走る。ところが、30秒ほどして身体の異変に気がつきパニックになる。

い、い、息が、できない!

身体は元気なのに、何度大きく息をしても、息をしてる気がしない。

息が出来なさすぎて、声帯を震わせて声を出す余裕すらない。

ちなみに海抜0mの空気中の酸素濃度は21%なのだが、標高3600mまで上がると約半分となる。

情けないことに3分も経たずに、走るのをやめた。こんなことで10キロなんて無理。そもそも富士山でも高山病になるくらい貧血体質なのに、私はどこまで馬鹿なの?

後ろから50代くらいのおばちゃんに抜かされた。なんでこの標高で走ることができるんだ。

周りを見渡すと、同じく私のように息を切らせて歩いている人がいた。とりあえず身体を動かせるだけの酸素供給を優先し、過呼吸気味に呼吸をしながらできるだけ早足で登り坂を登った。

おまけにコースは住宅街をくねくね曲がるもんだから、先を行く人を見失うと迷子になりそう。

必死に500mほど進むと、今度は下り坂となった。ここからはあまり登りはなさそう。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

橋を越えると、アンデス山脈の荒野とそこに建つ茶色の家々。平地を探すのが大変そうだ。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

平地はなんとか走れるのだが、くだり坂はもっと楽に走れた。息が上がらないのは前に進む為に筋肉を使って酸素を消費しているというよりは、膝にかかる体重をなるべく分散しつつ、重力にしたがって足を運ぶという感じか。

登りでは一瞬でばてたのに、くだりはびっくりするほど楽だった。

また橋を越え。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

再び住宅街へ。ここでまた心臓破りがあったがなんとか乗り越えた。

墓地の横を通る。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

市街地が近づき、のこり2キロくらいかな〜と思いながら角を曲がると、ゴールらしきものが見えた。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

え?まだ10キロじゃないけど、ドッキリでですか。しばらく様子をうかがってみたがやっぱりここがゴールでした。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

10キロではなく、8キロマラソンだったのか?下界のマラソンでも登り87mはきついのに、よく頑張った。

標高3600m!南米ボリビアのラパスでマラソン大会に出場。

とりあえず、私は富士山級の標高でマラソン大会に出場し、完走(完歩?)することができた。イエーイ!!!

ミゾヨコの旅ラン情報

場所:ボリビア・ラパス
距離:8.33km
路面:アスファルト、アップダウンあり。
安全度:大会中に危険は感じなかったが、夜一人でのランニングはお勧めしません。
備考:町中ミクロが走っているので、練習するなら少量の現金を持って疲れたところでミクロで帰っても良い。しかし、排気ガスは多い。

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