ちきりんさんの「『いつでもやめられる』ことこそ強者の特権」を読んで
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初めてちきりんさんという人の記事を見て、面白いので自分の意見もついでにまとめてみました。


原文はこちらです。


簡単に要約すると、「いつでも辞められる人こそが強者で、辞められない人が弱者」ということです。


パワハラを受けていても、これ以上条件のいい職場はないから辞めれない

旦那と別れたいけど、食べていけないしひとりで寂しいから別れられない

高価なものがもったいなくて、本当はいらないものなのに手放せない

長年やっていたから、辞められない



そうやって不要なことを手放せないことが、さらなるストレスになって自分を苦しめているということ。


そして、嫌なことをやめてしまえる人が最強だということ。



でも、だからと言って、なんでも投げ出してしまえることがいいと言っている訳ではないと思うのです。


よく「迷える子羊」と言いますが、日本人と羊の習性は似ているなと思います。

みんなとおなじ方向に歩いていないと落ち着かない。

周りと同じように仕事して、結婚して家を持ってないと不安。

ひとりになることが怖くて誰かと我慢して一緒にいる。

羊はいつも地面の草を必死に食べているだけのように見えて、実はものすごく周りを見ています。

集団から少しでも離れそうになると慌てて輪の中に戻ります。

理由なんてないんです。

ただ、ひとりになることが不安なんです。

近年では羊の大群が崖に飛び込み集団自殺すると言う事例があります。

ざっと記事を探しただけでも50頭から1500頭の集団が次々と崖に飛び込んで死んでいるのです。

最初の一頭がなぜ崖へ落ちたのかは不明です。

もしかしたら間違えて踏み外したかもしれませんし、本当に自決したのかもしれません。

しかし、他の羊は「みんなといれば怖くない」、そう信じ切ってついて行ったら崖から落ちた。

中には「え?このままいったらやばくない?」と気づいた羊がいたとしても、ひとりじゃ方向転換ができないんです、怖くて。

羊が集団で自殺するほど思考力のある動物とは思えません。

私はそんなオチではないかと妄想しています。

単一民族の日本人も、周りと同じことで安心する。

もしそれが、よくない状況でもみんなが一緒なら怖くない。




そして集団でたわむれてはいるけれど、そこにオオカミが現れて誰かが食べられそうになった時、みんな我先にと逃げてしまう。

「やばい、オオカミが来たから逃げよう」とは思っても、

「おい、みんなで協力してオオカミから仲間を助けようぜ!」なんて思っている羊は見たことがありません。

誰かが困っていても、自分のことで精一杯。

助けたら、自分まで食べらる。

いじめとおんなじ心理。

捕らわれた方は、逃げていく仲間を尻目に食べられて死んでしまうだけなんです。





かく言う私も、逃げだしたい状況なのに出て行く勇気がない羊だった時期がありました。

なんでこんなに仕事ができないんだろう。

なんでちゃんと教えてくれないんだろう。

周りと比べて、ミスばかりしている自分が消えてなくなればいいのにと何度思ったかわかりません。

理不尽だと感じて何度もやめようと思いました。

でも、その集団の世界に執着して、もがいた経験があるからこそ、それを乗り越えた自分に価値を見いだすことができたと思っています。




都合のいい時ばかり友達づらしてくる人。

気分で人を振り回す人。

まわりや自分もそうだからと、平気で自己犠牲を強要する人。

無条件で自分が偉いと思っている人。

自分の立場しか考えない上司が、実は本当に自分の出世しか考えていなかったりすること。



これは何かおかしい?と思っても新人のうちは経験が浅いがゆえに発言権もなく、何が自分のわがままなのか、何が正しいことなのか判断がつかず我慢を強いられていました。



しかし、そこですぐに根を上げてしまってはもったいないと思うのです。



一定の努力も必要ですが、ある程度の経験を積むと仕事に余裕ができるし、自分の話を聞いてくれる人も出てきます。

また、教わる立場から教える立場になってようやく気づくこと。

振り返ると、自分の未熟さで迷惑かけたこともあり、そんな自分を支えてくれた人に感謝するようになりました。

自分の振る舞いに気づくと、相手への態度も変わり、自分を取り巻く環境も変わることがあるのです。

理不尽だと思っていた事が後には納得することもあるのです。



特に若いうちは「嫌だから辞めよう」の前に自分を客観的に見る努力をしてみて、それでもどうにもならなければやめてもいい。

ボロボロになって自分の命に変えてまでやり遂げなければいけない仕事なんて一つもない。

でも、頑張って必要とされる人材になってから「こんなアホみたいな環境で働くのはまっぴらごめん」(⇦ちきりんさんの言葉です、私が言ったわけではないです)と言えたほうが、清々すると思うのです。



となると、ちきりんさんが言う「いつでもやめれる強者」になるためには、それなりの努力が必要だということ。

労働環境や条件を自分で選べるだけの、稼ぐ力。

他人に依存しなくても自分で自分を幸せにできる力。

表面的な美しさに囚われたり高級品に身を固めなくても、自分自身に価値を見出すこと。

ある程度、「やめたいけど、やめられない状況」の中で自分を鍛え、その経験をもとに不要なことをどんどん切り捨てれる人が強者であり、自分の人生に責任を持って「いつでもやめられる」という特権を持つのではないかと思うのです。

逃げて回って自分を生温い環境において歳を重ねると、本当に使えない人間になります。

人の失敗や不幸話にしか幸せを感じるとこができないような人間にはなりたくない。

自分もそうならないように、自分の価値を高められるように努力していきたいと思います。

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