この記事は2018年に訪れたコンゴ共和国の観光についてまとめています。
日記の順番で行くと今は350日目あたりのインドだけど、火山の観光について問い合わせがあったので先に書いておきます。
2018年3月21日 世界一周1004日目
2018年2月からアフリカ大陸を旅しているミゾヨコ。アフリカ旅の中盤に差し掛かるるころ、ミゾヨコはルワンダのギセニにまで移動し、コンゴ民主共和国に行くか悩んでいました。
コンゴ民主共和国とは
中部アフリカに位置する大国。1990年代の内戦などでインフラが破壊されており、世界最貧国の一つ。2000年以降も資源や民族間の争いが原因の暴力や紛争が続き、国民が長い紛争の間に死亡した人数は90万人から540万人程度と推計されている。死亡者数は蔓延る感染病と飢饉によるものである。現在では国連より派遣された平和維持部隊により、停戦と監視が行われている。2019年7月18日WHOより、エボラ出血熱への最も深刻なレベルの警告が出ている。
Wikipedia
観光資源
情勢は不安定であるものの、ユネスコの世界遺産リストに5つの国立公園の登録がある。コンゴ民主共和国の世界遺産を見る
ニーラゴンゴ火山
国境のゴーマから約20kmほど北に上がったところから山の麓に行き、標高約3400mの山頂から活火山を見ることができる。
ゴリラトレッキング
コンゴ共和国東側の国立公園には自然が多く残っており、ゴリラトレッキングに行くことができる。ゴリラ保護の目的で、近隣国のルワンダやウガンダでは日帰りのツアーでも一人20万円くらいと高価であるが、コンゴでは比較的安価で見に行くことができる。
しかも、最近この国立公園ではポーズをとって写真に写るゴリラで有名になりました。
ちょっと危なそうなコンゴで活火山行くことになった経緯
もともと、ミゾヨコは活火山をエチオピアのエルタ・アレで見る予定でした。しかしエルタ・アレは噴火口から硫黄を含む水蒸気が大量に発生し、中々見ることができません。ツアーの予定では朝日が上るまで頂上で待機し、水蒸気の切れ間からマグマが覗くのをひたすら待つ予定でした。しかしガイドの一存でさっさと下山して次の目的地の温泉に急ぐことに・・・・。
この辺りのトラブルは後日エチオピア編がスタートしたら書きますが、活火山を見にわざわざエチオピアの僻地まで来たミゾヨコ。メインの火山鑑賞に時間をとることなく温泉に向けて下山しなければならなくなった時は相当憤慨しました。
温泉大国出身の日本人としては
活火山>>>>>温泉
だったのですが、なぜか欧米人達はガイドにそそのかされ、火山のことはさっさと諦めて水浴びのことで頭いっぱい・・・・。お前ら祖国に帰ってプールでも入っていろと何度言いかけたことか(笑)
そんな不消化な思いでアフリカ大陸を南下していた時に、知ったのがコンゴにある活火山だったのです。
ルワンダのギセニで情報
とはいえ、前出のようにコンゴ民主共和国は情勢があまりよろしくないため、情報が少ない。唯一の情報もトリップアドバイザーの口コミと、旅人からもらった古い英語のガイドブックに少し書かれていただけであった。とりあえずインターネットを頼りに情報を集め、ツアーが出ているギセニに移動した。
旅行代理店
下記の代理店の近くにもう一件旅行代理店があり2軒で話を聞いた。
2軒回って話を聞くと、ゴリラと活火山のツアー2泊3日で最低価格1050アメリカドル。日本円で約12万円。これでも3月はシーズンオフとのことで少し安いらしい。
アフリカは南下するほど物価が高くなり、何をするにもお金がかかる。
ケニアで3日間のサファリが3万、その南にあるタンザニアだと4万から6万円ということから考えても、ゴリラ単体では破格の高さ。ここは個人のゴリラに対する熱意によって分かれるところ。
宿泊
前半はツアー会社のおすすめで泊まったのはFanad Hotel
工事中だったため、個室で20ドルくらいで泊まれました。清潔でスタッフも感じが良かった。
でも後半で泊まった教会の宿泊施設の方が安くて便利でした。
難点は温水が故障していて水シャワーしか出なかったこと。でもドミトリーから個室まで様々なタイプがあり、レストランも併設。ルワンダの中では安くて快適なホテルでした。バイクタクシーにこれを見せればつれてくれるはずです。⬇️
国境の観光局の人との出会い
ルワンダとコンゴの国境に観光局の事務所にあるので行ってみました。ここでギセニとコンゴの観光情報が手に入るとのこと。
観光局で働くジョセフに、活火山のプロモーション動画を見せてもらった。マグマが煮えたぎっている動画を見たらなんとしても行きたくなった。なんとか安く行く方法はないかと彼に聞いてみると、火山だけのツアーを組んでくれることになった。
ビザの問題
東アフリカビザでケニア・ウガンダ・ルワンダを駆け抜けているミゾヨコ。コンゴに入国するということは、ルワンダの再入国に50ドルがかかるということ。コンゴのビザも100ドル、ルワンダの再入国にも50ドル。
ここに来るまでに、ルワンダの観光はほとんど済んでいた。コンゴ側から第三國に抜けれないかも検討したが、何分情勢が安定していないため国際線がほとんど飛んでいない。再入国しか選択肢はなさそう。
ざっくりかかったお金
国立公園のパーミットとビザ代400ドル
国境から国立公園までの乗合ジープ交通費に60ドル
寝袋のレンタル10ドル(ジョセフから借りた)
これにオプションでツアー中の食事代(値段不明。私は頼みませんでした。)とポーター代(24ドル、チップ別)が必要。
ルワンダの再入国ビザ代を含めると550ドル以上。
持っていったもの
- 寝袋
- ゴアテックス上下
- インナー、靴下(頂上は冷えるので暖かいもの)
- エマージェンシーシート(使わなかった)
- 水3L
- クッキーなどの食料(食事のオプションを払わなかったので)
- パスポート
- イエローカード(国境で確認される)
- 登山靴
- 頂上用のサンダル
- ティッシュ
- 頂上は標高3500mあり、高山病になりやすい人は頭痛薬があると助かるかも
- ポーターに支払うチップ(アメリカドルかルワンダ紙幣も可能)
ポーターに預けらる荷物に、寝袋やサンダルなどすぐに使わないものを詰める。
ツアーの流れ
数日前〜前日
パーミットを作成するのに数日必要です。出発の日を決めたらまずビザ代を支払い、パーミットの作成を依頼します。ミゾヨコはこの間に、コンゴナイルトレイルに行ってきました。
当日
朝7時に国境でジョセフと待ち合わせ寝袋とパーミットを受け取るはずが、彼が寝坊。ジョセフの友達から寝袋とパーミットを受け取り、いざ、コンゴの国境へ。
入国
コンゴ側では私のガイドらしき人と合流。イエローカードを見せ、めでたくコンゴに入国・・・・。と思いきや、またルーチンのようにトラブルが発生です。書類は全部揃っていると思っていたのに、何かが足りなかったらしい。
ガイドは急いで何やら電話をはじめ、調整してくれました。
団体のツアーじゃないと入国できないのか?詳細は分からず。
移動
政府運営のジープに乗ってコンゴ側の国境に泊まっている観光客をピックアップしながら事務所に移動。街はルワンダと違って人気が少なく、住宅の境界は高い塀に有刺鉄線が張りめぐされている。さらに宿にはマシンガンを持った警備員により厳重に警備されていた。街は撮影禁止なので写真を撮っているとトラブルになる可能性があります。
国連による平和維持部隊がところどころの道を占拠し、検問を通りながら事務所に到着。ここで交通費を支払って山の麓まで移動する。
気が変わってゴリラに会いたくなった場合は、こちらの事務所でも変更できるみたい。
シーズンオフだからゴリラツアーが一人200ドルなんだけど、そこに行くまでの交通費は一人につき180ドル・・・・。ちなみに、ジープに何人乗り込もうが値段は変わらないらしい。チップを含めると結局400ドル以上かかることになるので、やはり今回はパスすることにした。
トレッキング開始
ツアーの人数は合計15〜20人くらい。それにガイドやポーター、その前後に武装したレンジャーがついていきます。
スタート地点で標高2085m。ここから標高3400mまで登ります。
赤道が近い国だけあって、スタート地点からしばらくはジャングルの中を歩きます。途中の休憩場所ではクッキーのサービスがありました。私は食事セットにしていなかったんだけど、なぜかもらえた。
エチオピアのツアーにいたレンジャーはビーチサンダル履いてかなり軽装だったけど、こちらはしっかり重装備のようです。
標高が上がるにつれ徐々に植物の高さが低くなり、以前は火山だった山を上から眺められるようになりました。
山頂を見上げると山小屋が見えます。
急な砂利道を登っていきます。結構な傾斜なので、振り返ると足がすくむ。
頂上に近づくと、先に登っていた外国人の感動した話し声が聞こえた。
登頂
距離こそエチオピアのそれより遠いが、かなりの迫力。マグマがグツグツと噴き上がっています。直線距離で1000m位はあると思うけど、熱気はここまで伝わってくる。
ここで暗くなるのを待ちます。コックが夕食の用意を始め、私は山小屋で着替えと寝床の整備。
今日のご飯はマッシュルームのスープとラム肉のトマトソースかけ、野菜もふんだんにあった。私は食事代金を払っていない(と思っている)のにも関わらず、コックが強く勧めてくれたためありがたく頂いた。
日の入り
暗くなるにつれて徐々にマグマが際立つ。
この夜ミゾヨコは煮えたぎるマグマをずっとみていた。キャンプファイヤーの火のように、見ていても飽きない。
2日目
朝は持参していたオムレツ入りのサンドイッチを食べて下山開始。登る時に怖かった砂ジャリの急な坂道は、くだりの方がさらに恐怖だった。靴の底がツルツルのスニーカーを履いている白人男性は一人では降りられなくなり、ポーターに肩を担がれながら下山していた。
ツアーの最後はポーター、ガイド、レンジャー、コックなどにそれぞれチップを払って解散となりました。
ツアーまとめ
ツアー終了後、ガイドの人より以下の話がありました。
この国はまだ貴方達の国より安全とは言えない。でも私たちはこの素晴らしい火山を見に来てくれるお客様に細心の注意を払ってツアーを行っています。もしこのツアーが気に入ってくれたなら、是非とも貴方の経験をシェアして沢山の人に知ってもらいたいと思っています。
私自身、このツアーに参加できてよかったと思ったので以下の口コミを行いました。
結構お金もかかりますが、活火山を見たことない人にはおすすめします。