1ボリ=15円です
ポトシへ
2016年4月9日 世界一周696日目
念願のウユニ塩湖で鏡ばりの小宇宙を体験したミゾヨコは、次の都市に移動する事にした。
次に目指すは鉱山の町ポトシ。奴隷制度の象徴として負の世界遺産とも呼ばれている。現在は鉱物はほぼ枯渇しているが、今でも手掘りで作業をする坑夫がいる。その過酷な労働環境を体験できるツアーがここではできるのだ。
ツアーでは坑夫と直に話ができるのが魅力なのだが、残念なことに明日は日曜で坑夫達もお休みだ。それを早く知っていたならもう1日ウユニにとどまったのだが、私はすでにポトシに着いた後だった。
今日は歴史のありそうな宿に決定。朝食付きで50ボリ。
ドミトリーは快適。他の部屋もガラ空きなのにフランス人カップルと同室になった。南米に来て気がついたのだけど、フランスやイタリアから来た旅行者は割とスペイン語が話せる。やはり同じラテン語だからだろう。長く南米を旅している様で、色々と情報交換をする。
部屋はベッドにテーブルだけというシンプルなつくり。キッチンも共用があるので明日は自炊する。
無計画旅行の残念なところ
2016年4月10日 世界一周697日目
早朝街を歩いていると、ゼッケンをつけて走っている人と、ランナーに水を配っている人を発見する。
ん?これは。。。
まさか!?
マラソン大会やってる?
まさかね!?
誰か!違うよって言ってえええ!!(泣)
小走りでランナーについていくと、大会関係者と思われる人が同じユニフォームを着ているではないですか。学生風の若者に話しかけるとやっぱりマラソン大会でした。いやー!出たかったなーーー!(泣)
マラソン大会に参加できなくてかなり無念。もっと早い時期に知ることができたら参加していたのに。標高4000mのマラソン大会ってストイックすぎて最高!だから出れなかったことがすごく悔しい。
賑わってる会場を見て走りたい欲求が抑え切れないけど、今からじゃいくらなんでも遅すぎる。自分の無計画さと不運に腹が立つけど、これを機会に南米で行われるマラソンを本気で探すことにした。
日帰り温泉へ
炭鉱ツアーは明日行く事にして、とりあえず今日は1日空いたのでロンリープラネットに載っていた温泉に行ってみる事にした。
宿の人に温泉までの行き方を書いてもらって、水着を持ってレッツゴー!
バスもスムーズに見つけられて無事出発。郊外へ出てしばらくすると見渡す限りアースカラーの山々。標高4000mほどある山には低い木々しかなく、山肌も赤や緑の土や岩が剥き出しのまま太陽に照らされている。
きっとここも何億年かかけて出来た地形だろう。こんなところはやっぱりバイクが乗りたい。
バスの運転手に降りるよううながされたのは、何にも標識がない未舗装の道路。
へ?どっちに行けばいいの?
て言うか、こんな未舗装の道に帰りのバスが通るの?
宿のフランス人は「バスを降りたら右行って左だよっ」て言ってたけど、全くそれらしき目印が見当たらず行ったりきたり。
30分ほど彷徨いながら景色を楽しんでいると、外国人が山の麓の方から歩いてきて温泉のある方向がわかった。
どんどん進むとまた分かれ道。
どっちに行くのも登り道。体力の温存と迷子になるのを恐れて、人が通りかかるのをひたすら待ってから右に曲がった。
左側にそれらしき沼が見えて温泉に到着。
早速管理人が近づいてきて10ボリ請求されたのだけど、こう言う場合はインドと同じく外国人に法外な金額を請求する人もいる。少しためらっているとすぐに5ボリに値下げされた。なんじゃそら。
温泉は池と浴槽があり、私は池に入ることにした。
適温の池は足元がゴツゴツしている上に藻が大量発生してヌルヌルするところもあるが、大自然を満喫しながらの入浴は最高に気持ちいい。
温泉といっても日本の様に40度近い温泉は世界中にほとんどなく、よくて「人肌」かそれ以下。のぼせる事なく長い時間温泉に浸かれるので私は好き。
リフレッシュした後は、無事に帰りのバスに乗ることができた。
マラソン検索
宿に無事帰ると、今度はマラソン検索を始めた。南米はほとんどがスペイン語で、英語のホームページを持っている大会はあまりない。グーグル翻訳を駆使し探した結果、なんと事実上ボリビア首都であるラパスでマラソン大会があることがわかった。
翻訳を見ながどうにかオンライン決済を済ませた。後は4月23日までにラパスに移動するだけ。それまでにどこかで練習しよう。
鉱山ツアー
準備
2016年4月11日 世界一周698日目
今日は炭鉱のツアーに行く。ツアーは他の旅ブログに出てくるアントニオという人がいる会社だった。100ボリ。
申し込みと同時に簡単な同意書にサインする。
はじめに炭鉱に入るための準備をする。炭鉱内は狭くて暗いためヘッドライトも装着する。
手に持っているのは爆発に使うダイナマイト(の模型か?)。デカすぎ。
手土産
服を着替えたらバンに乗って出発。
今度は商店に止まり、アントニオの説明が始まった。
坑夫は今でも非常に安価で働かされているという。過酷な環境で働くその辛さを紛らわす為に仕事中もコカの葉を噛み、タバコや高濃度のアルコールを飲むのだと。
そんな坑夫達をねぎらう為の手土産をここで買うことになった。私はタバコとお酒をチョイス。
自分用にも1本買ったのだが、よくみるとアルコール100%と、もはや嗜好品というよりは消毒と言える高濃度。当然飲み切れるわけもなく、後にカメラのレンズ拭きとなった。
いざ、洞穴の中へ
街から山のほうに向かってしばらく進むと、民家が途切れ山べりに小さな穴が空いているところにきた。
入り口でまたアントニオから説明があり、一列になって中に入る。
中は狭く危険な為、みんなの安否を確認しながら少しづつ進む。途中狭い道をくぐったりする場面もあり、何度も頭をぶつける。鉱山で働く人が小柄な人なのも納得した。
小さな梯子を使って下に降りたりしながら、大きなアリの巣の中にでもいる様な鉱山の中を見て回る。
こんな暗い場所で、朝夕関係なく働いたら相当きつい。しかも、ここは標高4000mの高地で酸素がもともと薄い。だからと言って、コカの葉噛んでタバコ吸ってアルコール飲みながら働くのもいかがなものだろうか。酸素消費量が増えて余計辛くなりそうだ。
途中で仕事中の坑夫に遭遇。差し入れをあげると、作業の手を止めて握手をしてくれた。本当はタバコでも酒でもなく、もっと彼の身体をいたわる何かをあげたかったと後になって思う。
おねぎらいの言葉をスペイン語で言うのは難しいが、きっとハートで私の気持ちは伝わったはず。
鉱山の神様がまつられている。
真っ赤な赤鬼風。大事なところが主張している。お供えはビールにアルコールにタバコにコカの葉。炭鉱の神様なのかもしれないけど、ギャンブルや子宝などほかの運も強くなりそうだ。
無事生還
ポトシでの観光が終わったミゾヨコは、チェゲバラの没地を訪れる為スクレに移動したのでした。