インドでマラソン初参加「RUN THE RANN」in カッチ湿地帯
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レース会場へ移動

2014年2月13日  世界一周161日目

いよいよ明日、インドとパキスタンの国境近くにある塩砂漠を駆けぬける

「RUN THE RANN」というトレラン大会です。

レースに向けて、今いるアフマダーバードという町からドラビラという街に今日移動します。

パキスタンとの国境近くで真っ白な塩原が広がるカッチ湿地帯という所です。

何でもインダス文明の遺跡が多く発掘されていて、数千年前から井戸の技術があったとか。

集合場所で待っていたのはこんなバス

1時に集合でしたが全員そろったので早めに出発。

少し走ってランチが出ました。

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どれも、ほどよくスパイシーで美味。

バスの中でこれから寝食を共にする人たちの自己紹介が始まりました。

医者、弁護士、エンジニアetc ハイステータスの人ばかり。

それもそのはず、インド全体の平均月収は1万5千円なのに対し、この大会の参加費は最低でも1万円。

彼らのほとんどは大都市で暮らすお金持ち部類の人たちばかりです。

そして、あまりに暇すぎてゲーム大会が始まったのですが、これがミゾヨコは辛かった・・・・。

何故かって、ジェスチャーで題名を当てるクイズ

全くミゾヨコが興味のない映画の。。。

多分、インドにおけるエンターテイメントは映画の一択なのでしょう。

ただでさえ映画に興味ないのに、なんでもいいから問題出せと言われても無茶振りでしかありませんでしたよ。

最初は気を使ってもらったのか、ハリウッド映画でした。

それでも、ジェスチャーで何を表現すればいいのか?!

できたのはスパイダーマンだけでしたよ(悲

罰ゲームのような気まずさを長時間過ごしたのち

結局現地に着いたのは夜の9時半でした。

それからバイキングをいただいて

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テントに帰る。

同室者はアメリカ人でインドの大学に通うジェシカと、NPOでインドの女性に支援をしているアナ、元WHO職員のサマンサと私の四人でした。

みんな21kmに出場予定です。

わくわくしますが、早めに就寝。

観光とレースオリエンテーション

2014年2月14日  世界一周162日目

そして朝はフラミンゴの鳴き声で・・・・・

起きるはずが、朝からテンションの高いインド人の声で目覚める。

夜が明けてくるにつれて外の様子がわかるようになってきました。

こちらが私たち選手が宿泊するテントです。

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中には寝心地のいいベッドと、簡易トイレと洗面所、体を洗うところが設置されてます。

参加費を払いに

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行ったんですが、どうやらエイドキットやホイッスル、GPSのついた携帯とそのバッテリーチャージャー等々。

きちんと持ってるかのスタッフに確認してもらい、無事レジスター完了。

今回のTシャツはこんな感じです。

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今回のレースは3泊4になっており、レース会場についてからも周りを観光することができます。

そしてここからはカッチ湿地帯の話。

アーメダバードからのバスが一緒だったインド人と、同室のアメリカ人たちと一緒にしばし散策に出かけます。

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ここ、ドラヴィラは5000年も前から井戸の技術が発達しており、そのお蔭で砂漠のにありながらこの街は発展したそう。

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ここはお城があった場所らしい。5000年前にも関わらずプールもあったんだって

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どこからともなく社会見学中(?)の子どもが来て写真撮影

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そして、塩砂漠のほうへみんなでテクテク。

一応冬ですが、もちろん暑い・・・・・。

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荒野に咲く花。こういう逆境で育つ植物、好きだなぁ。

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段々と土の色が白っぽくなって、舐めるとしょっぱい。

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元々この土地は塩湖がるんだけど、乾季になると水がなくなって塩の結晶が光り輝く塩原になります。

写真にはうまく写せなかったけど、このずーっと先のほうがキラキラしてるんです。

よし、そこまで行って見よう!!

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ピーーーーーー!!

遠くのほうからアーミーがやってきました。

え?なになに?

インド人同士、なにやらむにゃむにゃ話してます。

そして、どうも外国人は塩原から2㎞以内は立ち入り禁止とのこと・・・・・・・・。

ちぇ!

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仕方がないのでトボトボ帰りましたよ・・・・・。

今回の参加者は100〜150人くらいで、ほとんどがインド人。

私以外の外国人はほとんどが招待選手となっていて、それぞれパタゴニア、マムート、ノースフェース等のスポンサーがついてます。

インドでのこういった大会は史上初めてとのことで、海外からのメディアも来てました。

そしてなぜか最後に私の名前も呼ばれてしまうというハプニング(笑)

世界一周しながらマラソン大会に出ているのが珍しんでしょう。

こちらが今回のコースマップ

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基本砂漠なので高低差はさほどないですが、かなり頑丈なトゲを持つ植物が生えまくっていて痛そう。

そして、塩砂漠を駆けぬけて傷口に塩っていう落ちにならないように気を付けます。

でも、今日は楽しみ過ぎてすぐに眠れそうにない。

レース当日

2014年2月15日  世界一周163日目

やってきました大会当日。

今朝は朝5時に起き。

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朝食をとったのちレース会場へと向かいました。

そして、マスコミ用のヘリが市街地から到着するのを待ってスタート!

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スタートはパキスタンとの国境から25㎞ほど離れた塩砂漠。

銃をもったインドアーミーが私たちのコースを見回りしてくれてます。

スタートから10分くらい走ったところ。もちろん一斉にスタートしてるんですが、なんせ総勢100人ほど。

しかも、写真撮りながらたらたら走ってるグループだったのですぐに先頭集団からは離されます。

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このコース、左にソルトレイク(塩湖)があって近くまで行くと塩の結晶で本当に真っ白にきらきら輝いてます。

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しばし進むと内陸に移動したところで現地の方々からの熱いエール

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このあたりの砂漠、蛇の巣穴が一杯あいてるのでうっかり笛の音で出てこないかと期待したりして。

そして、小さな山を越えるとまた再びソルトレイクのほとりを走ります。

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すると、そこには無数のフラミンゴの。。。。。。

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足跡・・・

結論から言いますと、この3日間フラミンゴの鳴き声はおろか

全くその存在

を見ることができませんでした。

そしてまたひたすら走ります。

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砂漠だけに砂浜のように走りにくいところもあって、結構体力消耗します。

そうそう、コースはこんな感じで旗が立ってたり

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木に赤色の紐を結んだりして道しるべがあるんですが、こういうレースに慣れてないミゾヨコは気付くと無視してコースを外れて爆走。

運よく、バイクが通る道だったようで人が追いかけてきてくれて事なきを得ましたが、その後もなんども目印を見失い、迷子になりかけるというちょっとサバイバルなコースでした。

そしてレースは後半へ

岩だらけでトゲトゲの植物だらけのコースを、どんどん登ってるときミゾヨコの体に変化が・・・・・

登りでインド人もひーひー言いながら歩いているところ、気付くと、

走れてる

さすがアンナプルナで標高3000mの山々と約10日間トレッキングしてるだけあって、登るときに使う筋肉は相当鍛えられてたようです。

そして心肺機能も上昇していたんでしょう。

いい気になってどんどんインド人をごぼう抜きし、ドヤ顔で

「カモーン!ゴールはもうすぐだから元気出してこ!」

調子こいてインド人にエール送ってたりしたら

転んでタイツが破けました

2万円もするタイツがあああ・・・・

ある意味、傷口に塩でした。



そしてコースはさらにこぶしほどの岩がゴロゴロしているコースとなり、時にロッククライミングする場面なんかもあり、高低差はないにしても結構タフなコース。

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それを超えると車道へ。

ローカルの子どもたちが、物珍しそうな顔で突っ立てるので強引にハイタッチしたりしてだんだんゴールに近づきます。

そして、ラストスパートののち

ローカルの楽器の音とともにゴーーーーーール!

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結果、トレランにしては2時間30分を切る好タイム♪

ゴール後

レース後半から気を抜くとつりそうになってた脚、何とかもってくれてよかった〜。

と、一息つく暇なくオーストラリアのテレビからインタビュー

いやー、私英語出来ないんで無理です・・・・・

「大丈夫、一言でいいからお願い!」

ていうことで、ゴールした人全員にインタビューしているみたいだし、致し方なく対応。

そして、ゴールの時間を聞きに事務所に行く途中また違うインドメディアからインタビュー。

同様の理由で拒否

「特に外国人からみんなに聞いてるんでお願い〜。」

じゃ、ちょっと考えるから時間くださいっていって逃走w

だって、大したこと言えないし。

日本でもこういう類はすぐ思考が固まって何言っていいかわからなくたちでして・・・・。

そして、なんとかインタビューを振り切り同室の女の子と他の場所でヒャーヒャー言ってたら

結局また捕まってしまい・・・

「大丈夫、ただレースが終わってみての感想だけでいいから!」

とのこと・・・・・

そしてインタビューに向け、サングラスと帽子を取ってとか言われるし。

頭ぐちゃぐちゃのまま、ミゾヨコのもってる英語力を総動員し全力で対応した結果・・・・・・

あまりの薄っぺらい感想とボキャブラリーのなさで彼らの心は満たされなかったようで

結局

彼らが用意したセリフを言わされるハメに・・・・。

くそー!(泣

日本語で言うから勝手に字幕でもつけてくれ

(´゚д゚`)

その後もレースは続く

ハーフの大会が終わった後は続々とフルマラソンのランナーがゴール。

なんだが距離のことでがやがや言ってるので聞き耳立ててみると、どうやら実測52キロ以上あったそうです。

フル走ってからのさらに10キロって想像しただけでも恐ろしい…。

でも皆さんタフ!

みんなニコニコしてて、だれもリタイアせず完走してました。

そして夜がふけていき、101キロの選手もゴール!

一位になったのはハンガリーの選手でした。

Caaba Nemeth 選手

そしてその後、カットオフが過ぎた時間ではありますが、フルマラソンのラスト選手がゴールイン!

なんと、今年で70歳になる方でしたが怪我もなく無事帰って来られました。

砂漠でコースアウトし、二時間さまよったそうです。本当無事でよかった。

その後も101キロのアメリカ人女子二人と、他の欧米男性二人の合計四人が同時にゴール。

四人で走っていたようで、全員で踊りながらのフィニッシュでした。

和気あいあいしててとっても楽しそう。

そして夜中もポツリポツリとゴール。

フルムーンとはいえ、真っ暗な砂漠の中コースを示すマークー探すなんて至難の技。

昼間でさえコースアウトに気づかず誰かがミゾヨコを追いかけてくれたのに

夜なんか怖すぎです。

でも、今回のコースは本当に楽しすぎた。

だからまた機会があれば参加して、できれば101キロ、最低でもフルに挑戦してみたいです。

ミゾヨコの旅ラン情報

場所:インド グジャラート州 ドラビラ
距離: 21km 
路面:砂漠、塩湖、荒野
安全度:パキスタンとの国境付近ですがレンジャー在住。
備考:3泊4日のテント泊で食事付き(参加費約1万円)
Run The RANN(英語)

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